マヤ文明にかかる…虹 |
レインボーマウンテン
ブレンド
(サントリーフーズ株式会社:東京都渋谷区)
№0084
「サントリーコーヒー ボス」シリーズの新製品です。
グアテマラ産コーヒー豆の輸出許可や品質監査を行う
『グアテマラ全国コーヒー協会(ANACAFE)』(*1)が、
今年の5月に初めて命名・認証した、豆7種のブレンド
「レインボーマウンテン」を世界で初めて製品化しています。
「レインボーマウンテンブレンド」のネーミングのとおり、
写真のようなメタリックな「レインボー」柄が使用されています。
サントリーのホームページによると、このコーヒーはサントリーの
秋冬商戦の主力商品と位置付けているようです。
主力商品とき聞いては、飲まないわけにはいきません。
「BOSS」の新製品開発にあたり、さらなる品質の向上を目指して、
使用する豆に徹底的にこだわることが必要であると考えたそうです。
そのためには、高品質なコーヒー豆の安定供給が目指して、
コーヒー生産地との提携を検討したのだそうです。
そうしてみつけた「グアテマラ」は、伝統的な生産手法を守り抜き、
丁寧にコーヒー豆を作り上げているコーヒー産地として有名です。
また、昨今ブームになっているショップ系カフェのほとんどで、
グアテマラ産のコーヒー豆はスペシャリティーコーヒーとして
たいへん高い評価を受けています。
この高品質な「グアテマラ」のコーヒー豆に注目し、
今回、新たな「BOSS」に使用するコーヒー豆として
サントリーは、「レインボーマウンテン」を選んだのでした。
「レインボーマウンテン」とは、
『グアテマラ全国コーヒー協会』が推奨する
7つの地域のコーヒー豆をブレンドし、
独自の品質基準に見合うと同協会が判断した
コーヒー豆のことをいいます。
なお、『グアテマラ全国コーヒー協会』が「レインボーマウンテン」と
命名・認証するのは初めてのことだそうです。
そして…この豆を使用した缶コーヒーを、
日本で独占販売することになった企業が「サントリー」なのです。
それぞれのコーヒー豆を、味・タイプごとに分け、
さらにその特長を引き出すための焙煎度合い
および焙煎時間を選択しているそうです。
深い香りとコクを実現したこだわりのおいしさです。
よく2種類の焙煎は見かけますが、7種類とは手間がかかっています。
ちなみに7つの産地は次の場所です。(後ろの数字は標高)
①アンティグア・クラシック 1500~1700m
②レインフォレスト・コバン 1300~1500m
③ヴォルカン・サンマルコス 1400~1800m
④トラディショナル・アティトラン 1500~1700m
⑤ハイランド・ウェウェ 1500~2000m
⑥フライハーネス・プラトゥー 1400~1800m
⑦ニューオリエンテ 1300~1700m
世界文化遺産にも登録されているティカルやキリグアなど、
マヤの大遺跡で知られる「グアテマラ共和国」。
メキシコと共にマヤ文明の発祥の地とされています。
「 地球の歩き方 」などによると「グアテマラ」について、
【 この国に足を踏み入れた旅行者は、だれもが美しい民族衣装をまとった
先住民女性の姿に目を奪われる。色彩豊かなウイピル(貫頭衣)や
コルテ(直線裁ちの巻きスカート)をいつも身に着けて生活するその存在は、
まるでひとつの芸術の様だ。 】と書いてあります。
コーヒーよりも民族衣装のほうに…興味があります!
グアテマラは、南北アメリカ大陸の真中に位置する中米の国です。
国土の約70%を高原が占め、国内に33の火山が点在する、
日本と同じ火山国でもあります。
グアテマラコーヒーは、肥沃な火山土壌と高原の気候、
豊富な降雨量などの恵まれた自然環境で栽培され、
世界有数の生産量と高品質を誇っています。
コーヒー栽培の歴史は、1750年代にイエズス会の牧師によって
持ち込またのが最初だと言われています。
アンティグア、コバン、ヒューヒューテナンゴなどは、
高級コーヒー、アラビカ種(*2)の産地として有名で、
中でも、アンティグア産は世界最高級品の1つに
数えられるほどに高品質なコーヒー豆です。
原材料には…牛乳を筆頭に、コーヒー(レインボーマウンテン)。
さらに脱脂粉乳やカゼインNa、乳化剤も加わって…。
結局、おいしい普通のコーヒー缶になってしまいました。
せっかくのいい「七つの豆」が手に入ったのです。
多少値段は高くなってもいいので…、
「牛乳」と「コーヒー」と「砂糖」だけにしてほしかったです。
ちょっと残念な気がします。
10段階評価で6です。
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(*1)「グアテマラ全国コーヒー協会(ANACAFE)」
Anacafe は1969年にコーヒー生産者の利益の保護を目的に
国会の法令に基づき設立されたグアテマラ唯一の団体。
生産者に対して農業技術指導、品質改善指導、市況情報提供などを実施するとともに、
輸出許可の交付およびコーヒーの品質の監査を行っている。
「ANACAFE」とは、「Asociación Nacional del Café」の略。
(*2)「アラビカ種」
アフリカのエチオピア発祥の品種。世界のコーヒーの70%、
全生産量の2/3を占める高地向けの品種です。
他の種類より香り風味が良いため、現在の珈琲の多くは
このアラビカ種が使用されています。
名前の由来はこの豆を扱った商人が
アラビア人であったことからきています。