リボンちゃんは、北海道を旅行中 |
リボン・ナポリン
(サッポロ飲料株式会社:東京都渋谷区)
№0125
ボトルの表面に【 北海道だけのおいしさ 】と
【 SINCE 1911 】と書かれています。
サッポロ飲料のホームページには次のように書かれています。
【 イタリアの「ブラッドオレンジ」の
鮮やかな色と爽やかさをイメージして、
湿度の低い北海道の気候に合わせて開発した
北海道地域限定の炭酸飲料です。 】
なるほど…炭酸飲料なので、さわやかな口当たりと
オレンジのような、魔可不思議な後味が特徴です。
色は、すごい強烈な、『 輝くニンジン 』って感じです。
実際には、「 ラック色素 」(*)で着色されています。
10月中旬に、ジャスコ津田沼店にて買いました。147円でした。
「 北海道うまいものフェア 」のような特設売場にて発見したのです。
現在では北海道限定となっているリボン・ナポリンですが、
発売を開始した1911年頃は、「 大日本麦酒 」で扱っていました。
ビール醸造所は明治20年頃には、全国で数十にも及んでいましたが、
明治30年代後半には札幌、日本、大阪(旭ビール)、麒麟麦酒の
4大会社が激しい競争を展開するようになっていました。
日本麦酒を率いる馬越恭平氏は、1906年(明治39年)、
札幌、日本、大阪麦酒の3社を合併し、シェア7 割を誇る
「 大日本麦酒株式会社 」を発足させたのです。
しかし第二時世界大戦後の1949年(昭和24年)9月に、
「 大日本麦酒」 は過度経済力集中排除法の適用を受け、
「 日本麦酒 」と「 朝日麦酒 」の2社に分割されました。
日本麦酒は「 サッポロ 」「 ヱビス 」の商標を継承しましたが、
それらの商標は採用せず新たに「 ニッポンビール 」でスタート。
しかし、数多くのビール愛飲家からは「 サッポロビール 」を
懐かしむ声が後を絶ちませんでした。
1956年(昭和31年)、その声に応えるべく、
まず発祥の地北海道でサッポロビールを復活させ、
その翌年には全国的に復活販売。
そして、1964年(昭和39年)1月、
会社名も「 サッポロビール株式会社 」に変更しました。
日露戦争後の不況からビール以外の新製品の開発を考えていた
「大日本麦酒」は、保健衛生の立場から「 シトロン 」 を選び、
製造販売となりました。
これは、ビール製造で発生した炭酸ガスを
使用できることも理由にあったようです。
「 シトロン 」は途中から「 リボン・シトロン 」と呼ばれ、
日本中に浸透していきました。
サッポロの「 リボン 」ブランドといえば、
「 リボン・シトロン 」がおなじみです。
当時は大きくリボンちゃんの描かれていた缶でしたが、
その後、緑色のパッケージに変更されました。
ブランド名を「 リボン 」にした理由は、
女学生の頭につけたリボンからとったという説や、
「 高級そうに聞こえるから 」などと、いくつかあるようです。
なぜ、北海道だけなのか…ガラナと同じで、
なにか秘密があるのでしょうか?
「 リボンちゃん 」の関連商品は、いくつか販売されていて、
ヱビスビールプレミアムショップで買うことができます。
「 リボンちゃんトートバック 」は1260円ですが、
持っている人を見かけたことがありません。
10段階で4です。
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(*)ラック色素
「ラックカイガラムシ」の分泌液から得られた、
ラッカイン酸類を主成分とするものをいう。
中国、インド、タイなどの東南アジアに分布する
「ラックカイガラムシ」のメスが分泌する樹脂状物質。
インドのアッサム、ベンガル地方では、「イヌナツメ」に寄生する。
ラック色素は、安定な色素として中国では古代より使用されてきた。