飲むというより流れ込む! 「 激流 」 |
激流
(キリンビバレッジ株式会社:東京都千代田区)
№0226
会社帰りのジャスコで買いました。
怪しいパッケージで、95円でした。
キリンの新製品です。ボトルには次のように書かれています。
【 「東洋的」低浸透圧スポドリ。東洋の素材「昆布エキス」
「沖縄塩」を使用した究極の水分補給ドリンク 】…らしい。
【 劇的水分補給 】と【 「東洋的」低浸透圧スポドリ 】の
サブタイトルまでついています。
どうやら今流行の「 ハイポトニック 」飲料のようです。
味は違いますが、アサヒの「 H2O 」も同じジャンルです。
「命の水」ポカリスエット の時にも書きましたが、からだの約60%は水分であり、
残りの約40%は蛋白質、脂質、筋肉、骨などから構成されています。
からだの中の水分のことを「体液」と呼びます。
体液量は年齢、性別、脂肪量などにより変化していき、
年齢とともに数字が下がっていき
高齢者となると50%くらいまで落ち込みます。
浸透圧とは、細胞膜で隔てられた濃度の異なる2液間で、
濃度の低い方から高い方へ水が移動する力のことをいいます。
人間の浸透圧は、290~300mOsmol / L 程度と言われています。
浸透圧の単位は、1リットルの水に、1mol( 6×10の23乗 )の粒子が
溶けている状態の溶液の浸透圧が「 10mOsmol/L 」です。
ポカリスエットは、等張液(アイソトニック)のドリンクでしたね。
これより高いか低いかで、液体の特性が決まります。
溶質と水の混合物を溶液といいます。したがって、
水分子の濃度(単位容積当りの水分子の数)が高ければ高いほど、
溶質の量が少ない(=低浸透)ということになりますし、
反対に、水分子の濃度が低ければ低いほど、
溶質の量が多い(=高浸透圧)ということができます。
半透膜を介したとき、水分子自身は、濃度の高いほうから
低いほうに向かって流れていきます。
これは水分子が、溶質濃度のより低い(=低浸透圧)溶液から、
より高い(=高浸透圧)溶液に対して移動する性質があるからです。
①高張液(ハイパートニック)…血漿の浸透圧よりも高い。細胞内から水分が出る
②等張液(アイソトニック)…血漿の浸透圧にほぼ等しい。水の移動がない
③低張液(ハイポトニック)…血漿の浸透圧よりも低い。細胞内に水分が入る
ハイポトニック飲料は、胃を通り抜けやすく、なおかつ腸に届きやすく、
体液より浸透圧が低いので、素早く水分が吸収され始めます。
よりスムーズな水分補給のためには、
低浸透圧の飲料がよいと言えるでしょう。
実際の味わいは、アクエリアスのほうがスイーティーで、
ポカリスエットより甘くないです。
しかしパッケージが過激すぎます。そこでいつものように
「お客様相談室」のイトウさんに電話をかけてみました。
Q:この「トラ」のようなマークは何を意味しているのですか?
A:東洋的なイメージをデザインしたものです。またタイトル同様に
「激流」の荒々しさを、トラで表現しています。
Q:このトラは、どこかの国の建物の壁画などのデザインですか?
A:まったくの「オリジナル」です。このドリンクの為に描きました。
Q:東洋のうまみとは「昆布エキス」のことですか?
A:そうですね。それから「沖縄の塩」も東洋的かと…。
Q:塩は、沖縄産ですね。では昆布はどこの産地ですか?
A:昆布は、日本と中国のブレンドとなっています。
お客様相談室のイトウさん、ありがとうございました。
すべてに即答で、ビックリしています。
こんな変な質問をするブログがあるから、
問答集が充実しているのでしょうね。
できるなら、『 回答集のデータベースがほしいです! 』
…って、言えなかったのが心残りです。
10段階で5です。