初摘み茶葉の清々しさ 「 伊右衛門 新茶 」 |
京都 福寿園
伊右衛門 新茶
(サントリーフーズ株式会社:東京都港区)
№0266・0267
(向かって左側:通常/右側:新茶)
サントリーの「 伊右衛門 」が作った、
今年の「新茶」です。5月24日から
全国で季節限定発売と書いてあります。
また写真のようなタグがついていました。
本を読むときの「しおり」にも使えそうです。
タグの裏側には次のように書かれています。
【 伊右衛門 「壱百萬円 京都・四季の旅」】
京都へ年に4回ほど招待してくれるキャンペーンを
すでに5月16日から始めているそうです。
昨年3月に発売したサントリーの「伊右衛門」は、
創業200年以上の歴史をもつ、京都の「福寿園」の茶匠が
厳選した茶葉を使用し、お茶を淹れる水、
そして製法にまでこだわった本格緑茶です。
2004年は、10ヶ月で、3,420万ケースを販売。
サントリーでは、清涼飲料新製品の初年度販売数量としては
「烏龍茶」を抜いて、過去最多となったそうです。
今年も1~3月累計で1,100万ケースとなり、
この量は3倍以上の出荷量の伸びなのです。
私も通常のブレンドのほうは、大好きです。
CMも好印象で、とにかくよく売れているのです。
福寿園の茶匠が厳選した、今年の新芽の国産茶葉だけで、
贅沢に淹れた新茶で清々しい香りと甘みが特長です。
お茶の渋みの広がりの点では「通常」のほうが
「新茶」よりも美味しいです。そして力強い。
「新茶」は苦味がない分だけ、少しお茶としての
まとまりに欠けているように感じました。
ちょっと、芯がぶれているようで残念です。
その点では、「 伊藤園の新茶 」のほうが、
しっかり新茶をイメージできます。
香ばしいだけのお茶をつくることは、簡単なことで、
「火入れ(=焙煎)」を強くすれば、質の悪い茶葉でも
香ばしいお茶にすることはできるのだそうです。
けれど、「コク」と「うまみ」を出すには、適した茶葉と
それぞれに適した加工、そして、適したブレンドの、
どれもが必要不可欠で、ごまかしができないのです。
余計な熱を加えない、独自の製法は「新茶」でも健在です。
写真のように「伊右衛門」の竹筒をモチーフにしたデザインも
しっかり踏襲されていて、新茶が採れる時期の京都・山崎の
若々しい竹林をイメージしたデザインになっています。
ボトルの色は、若竹色です。そしてお茶の色も薄いです。
「伊右衛門」の水には、2種類がブレンドされています。
1番目は、一般的な「純水」です。緑茶飲料には一般に、
不純物を一切含まない純水な水、「純水」が使われています。
純水で淹れたお茶の特徴は、茶葉の成分がストレートに
現れるので、香りが高くすっきりとした味わいになります。
喉の渇きを素早く潤す、緑茶飲料としては大切なことです。
2番目は、京都・山崎の天然水です。日本のウイスキーの
故郷として知られる山崎は、サントリーの創業者・鳥井信治郎が、
その足で日本中を歩いて辿り着いた名水の地です。
京都天王山・西山水系で育まれたその水は、バランスよく
ミネラルを含んでいて軟水ならではの、やわらかさです。
室町時代後期、東福寺の僧・春嶽(しゅんがく)が
開山したという山崎「妙喜庵(みょうきあん)」には、
時の統治者・豊臣秀吉もしばしば足を運んだと言われる
千利休茶室「侍庵(たいあん)」【国宝】が佇んでいます。
古くは水生野(みなせの)と呼ばれ、王朝時代から
水の豊かな景勝地として「山崎」は有名だったのです。
この地を愛した後鳥羽上皇の離宮跡、水無瀬神宮には、
「全国名水百選」にも選ばれた「離宮の水」が湧き出て、
境内は、今でも名水を汲みにくる人々でにぎわっています。
また茶室では、毎年多くの茶道の家元による献茶式が
この「離宮の水」を用いて行われているそうです。
長い歳月をかけて天王山・京都西山水系の地層に育まれ、
この「離宮の水」と同じ水脈から汲み上げられている、
山崎の天然水は上質なお茶との相性を誇る、日本の名水です。
そんな磨きぬかれた純水と、京都・山崎の天然水で淹れた、
香り高くさっぱりとしていて、それでいてコクのあるお茶。
そんな「伊右衛門」が私は好きです。
新茶の季節だけの限定ですので、
ぜひ飲み比べてみてください。
もちろん従来からのお茶は「9」のままです。
しかし今回の「新茶」は…
ちょっと評価を下げました。
10段階評価で7です。