カルピス 石渡總平 |
当社は、創業者三島海雲が、1917年に会社をおこし、その2年後、
青年時代に内モンゴルの地で出会った健康によい酸乳(発酵乳)をヒントに、
乳酸菌飲料「 カルピス 」を事業化したことに始まります。
「 カルピス 」は、発売86年の永きにわたり、多くの方々に
ご愛飲いただいているとともに、カルピスの素である
「 カルピス酸乳 」を中心にした今日までの研究活動からは、
血圧調節作用のある「 ラクトトリペプチド(LTP) 」を
含んだ特定保健用(トクホ)食品「 アミールS 」が誕生し、
さらには、アレルギー対応の機能性乳酸菌「 L-92菌 」を活用した
「 インターバランスL-92 」シリーズの開発、商品化へと
発展するなど、当社の乳酸菌などの微生物活用技術とノウ・ハウは、
国内外から高い注目と評価を得ております。
製品の面では、このほか血糖対応のトクホ飲料「 健茶王 」をふくめた
健康機能性飲料・食品をはじめ、乳性飲料「カルピスウォーター」などの
カルピスブランドや、国際ブランドの「 evian(エビアン) 」「 Welch’s(ウェルチ) 」
などに代表される〝魅力と価値のある商品〟を提供してまいりました。
本年からは、- 「 健康機能性飲料・食品 」と「 乳性飲料 」の
グローバルな事業展開による付加価値型企業グループの実現 -にむけて
新3ヵ年(05/07)中期経営計画がスタートします。
海外をふくめて今後ますます普遍的な価値となる〝健康〟を基軸にして、
「 健康機能性飲料・食品事業 」の一段の拡充を図るとともに、
当社のドメインである「 乳飲料事業 」を新しい時代の変化に合わせて
再強化いたします。とりわけ海外事業につきましては、タイをはじめ
インドネシア、台湾などアジア圏 での飲料事業を強化し、さらに欧米では
「 ラクトトリペプチド(LTP) 」の素材販売や技術供与ビジネスを
推進するなど、ブランド、素材、技術の広い範囲にわたり積極的かつ
スピーディーな事業展開を図ってまいります。
また、メーカーの原点である製品の品質・安全性の確保をはじめ、
環境経営の推進などCSR(企業の社会的責任)への対応に
積極的に取り組んでいく所存です。
当社では、昨年の末〝創業の地〟に新本社ビルを建設いたしました。
この時期を「 第二の創業期 」と位置づけ、カルピスグループが
一丸となって、新しい時代・価値の創造に邁進してまいります。
なにとぞ、今後ともよろしくご支援、ご指導を
賜りますようお願い申し上げます。
カルピス株式会社
代表取締役社長 石渡總平
(公式ホームページより、全文原文のまま)
*各飲料メーカーさんの社長挨拶をそのまま掲示しています。
過去の社長挨拶記事は、カテゴリー「 今日の社長 」にあります。
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カルピスは、水玉模様と黒人がカルピスを飲んでいるマークが
有名でした、水玉模様はカルピスの起源となったモンゴルで
創業者の三島海雲が見た美しい天の川をイメージしたものです。
また、黒人マークは1923年(大正12年)に制定されていたのですが、
これは第一次世界大戦後のインフレで特に困窮している美術家を救うため、
ドイツ、フランス、イタリアでカルピスのポスターの懸賞募集が
行われた際に、その中から選ばれたデザインなのです。
「 黒人マーク 」の作者は、ドイツに住むオットー・
デュンケルスビューラーという図案家でした。
黒人マークは1980年代になると国際化時代の背景から
人種差別的な問題を提起されたり、黒人差別をかかえる国々から
反対意見を展開されるようになり、企業イメージの面で
不利ということで1990年に使用を中止することとなりました。
いまから思えば…そのような理由で止めてしまうこと自体が
差別があったことを肯定してしまったようで、残念でなりません。
同じような理由で、黒人をイメージした「 ちびくろサンボ 」も
廃刊になったのは、残念でなりません。
もともと「 サンボ 」は非常に差別的な言葉です。
使ってはいけない言葉ですが、当時の私は意味を知りませんでした。
しかし、読んだ感想としては…黒人を差別をしているという印象は、
まったくありませんでした。それだけは確かです。