長野の夏と青森の冬の出合い…「 あんずりんご 」 |
果樹園育ちの甘い味わい果汁
あんず
りんご
(株式会社伊藤園:東京都渋谷区)
№0435
ちょっと杏のシーズン(収穫は6月から7月)では
ありませんが、あんずが好きなので、飲んでみました。
小さい頃、駄菓子屋さんで「 あんずジュース 」を凍らせて
アイスキャンディーみたいにして食べていました。
小さい実が入っていたのを、子供心に覚えています。
「 あんずりんご 」という名前ですが、原材料は
果汁(りんご、あんず)となっていますので、
若干、りんごの方が果汁の割合が多いのでしょう。
いつものように「 お客様相談室 」に電話してみました。
最近は、個人情報保護法の関係で、名前を書くことを
気持ち…自粛しています。私は本名で電話を掛けています。
やはり杏よりも林檎のほうが多いようです。
ドリンクについては現在店頭に並んでいるだけの
ファミマ「 売れ切れご免 」の限定商品です。
長野県産の「 あんず 」と青森県産の「 りんご 」を
10%ブレンドした国産果汁にこだわったドリンクです。
今の時期には、リンゴジュースは良く見かけますが、
あんずはあまり出回りません。お酒(杏露酒)くらいです。
夏の旬に収穫した果汁を、ちゃんと使っているそうです。
長野県は日本一のあんずの里(千曲市更埴森)で有名です。
上平展望台に登れば一目十万本といわれているあんずの里が、
4月上旬には、淡い桃色の花々で満開になります。
この場所は、長野の小布施に遊びに行った帰りに通ります。
さらに姨捨の里を抜けて穂高で蕎麦を食べてのがお決まりのコースです。
この地にあんずがもたらされたのは元禄時代にさかのぼります。
一説によれば、伊予宇和島藩主伊達宗利候の息女 豊姫が、
第3代松代藩主真田幸道候のもとに嫁いできた際に、故郷の風情を
偲ぶものとして、あんずの種子を持参したのが始まりだとか。
「 杏仁豆腐 」の材料として欠かせないのが「 杏仁霜」です。
杏仁霜とは杏(あんず)の種子の核にある仁(サネ)から
仁油を抽出して残った物を粉末にしたものです。
だから「 杏仁 」というのですね。
杏(あんず)は中国原産のバラ科の落葉小高木で、
中国では古くからこの種を漢方薬として使っています。
日本にも奈良時代には薬木として伝わり、
「 唐桃(からもも) 」とも呼んでいました。
この種子の中にある「 杏仁 」が、医薬品とて珍重されており、
松代藩が栽培を奨励したため、今日の姿になったそうです。
実際に…あんずは、カロチン、リコピン、食物繊維、果糖、
リンゴ酸、クエン酸、カリウムなどを多く含んでいます。
特にカロチンは、ビタミンA生理効果を有する他、
発ガン抑制、老化防止、 粘膜を丈夫にして
免疫機能を高める作用があり、健康に大変良い食品です。
香りは、薄めの杏露酒の香りで、もちろんノンアルコールです。
かといって林檎の味わいが強いわけでもありません。
中途半端な印象で、お互いの持ち味をちょっと打ち消しあっています。
私の結論…林檎(りんご)+杏(あんず)=梅(うめ)
ノンアルコールの梅酒のような感じです。
口に含んだ感じは…ちょっと水で薄め過ぎて、
味がボケてしまった梅酒の味わいです。
できれば林檎も長野産にすれば、
地元のもの同士なのでもっと相性が
よくなったかも知れませんね。
香りがいいだけに残念です。
10段階で5です。