カルピスの悲劇、再び…「 福茶 」? |
千客万来
黒豆入り
福茶
(カルピス株式会社:東京都渋谷区)
№0457
カルピス味の素ダノンが、「 千客万来 」と銘打って
今年の1月10日から売り出した「 福茶 」(緑茶)です。
はっきり言って「 めでたい飲みもの 」ですが、
これは、とっても不味いです。
「 福茶 」とは、招福祈願を目的に正月や
節分などのおめでたい時に飲まれるお茶で、
古来より日本各地に伝わる喫茶の風習の一つです。
飲み方は地方によって異なりますが、
縁起物とされる黒豆や昆布、梅干し、
山椒などをお茶の中に入れて楽しみます。
カルピスさんの福茶は、緑茶に黒豆と昆布を加えたものです。
緑茶のすっきりとした風味をベースに黒豆のエキスを加え、
隠し味に昆布の旨味エキスを加えています。
でも、これは昆布茶のような旨みエキスではありません。
パッケージは紙容器全体を招き猫に見立てています。
『 招福祈願 』と書かれた、右手を挙げて福やお金を招く招き猫と、
『 千客万来 』と書かれた、左手を挙げて人やお客様を招く招き猫の
2種類があるそうです。これは左手の人を招くタイプです。
招き猫は、江戸時代末期に江戸の町で誕生しました。
達磨さんや福助人形と並ぶ日本独特の縁起物のひとつです。
また招き猫の色にも、ちゃんと意味が有るのです。
白猫 … 福を招きます。
黒猫 … 魔よけ及び病を防ぎます。
金猫 … 金運を開きます。
銀猫 … 長寿と繁栄を願います。
赤猫 … 難病奇病や子供の病気を防ぎます。
桃猫 … 愛情をはぐくむように祈ります。
青猫 … 学業の向上を願います。
緑猫 … 安全を祈ります。
黄猫 … 縁結びに一役買うそうです。
そもそも「 福茶 」は、元旦に汲んだ若水を沸かして
茶を飲む習慣のことをいい、全国に見られます。
たとえば、山口県の徳地町では「 三朝の福茶 」といって、
正月三が日は、茶に梅干しと砂糖を入れて飲むとされ、
長崎県吉井町でも若水でたてた茶を飲み、
大根・梅干し・吊るし柿・昆布などを食べるそうです。
また地方によっては、この「 福茶 」を節分に飲むところもあるそうです。
静岡県袋井市では、節分の豆まき用の豆を三粒ほど茶釜に入れ、
この豆をすくいあげた人が幸運に恵まれるといっています。
福茶が正月や節分の行事であるということは、
お茶が私達の生活と深く関わっていて、
いつも身近にあるものの証拠なのですね。
でもカルピスの「 和モノ 」は…やはり鬼門のようです。
「 抹茶とカルピス 」の悪夢が蘇りました。
10段階で2です。