特集 「パンドラの箱に残ったもの」 |
抹茶とカルピス
爽やか仕立て カロリーオフ
(カルピス株式会社:東京都渋谷区)
№0038
先日、このドリンクと、「抹茶&オレンジ」どちらを買おうか
迷ったすえに、「抹茶&オレンジ」を買った話を書きました。
そのときは、運がよかったみたいです。
そのあと、いろいろな方から、選ばれなかった「抹茶とカルピス」について
飲んだコメントなどをいただきました。
おそろしいことに、オススメのコメントは…、まったく無し。
これだけ、「もう買いません!」などとコメントされている
「爽やか仕立て」とは、いかなるものなのか…。
恋愛とドリンクは、似ているところがありますね。
「ロミオとジュリエット」みたいに、他人からダメだといわれると、
よけいに燃えてしまって、誰にも止められないような…。
おそるおそる、キャップをあけて、中を覗きます。
抹茶くさい香りがしてきます。
口に含んで、わかりました。
全然、爽やかじゃない…
カルピスのホームページによると、
【カルピスを緑茶で割り、さらに仕上げに抹茶を加えた。
カロリーは控えめに仕上げてあり、カルピスの甘酸っぱさと、
抹茶の爽やかな香り、すっきりした後口を同時に楽しめる】と書いてあります。
パッケージは白を基調に緑色の渦巻き模様を中央に配置して、
黄緑色の渦は、抹茶を立てている様子と、抹茶とカルピスが溶け合う様子を
表現したデザインです。
確かに溶けています。だから抹茶のロゴの緑色よりも
渦の方が明るい感じのグリーンです。
デザインは、OKとしても、いったい誰がこの商品の
販売にGOサインを出したのでしょうか?
2口、3口と飲むにつれ、カルピスはどうしたんだ!と叫びたくなってきました。
口のなかに残る、この、ほんわかしているようで、
けれどもしっかりとしたエグミは何なのでしょうか。
『乳酸菌×緑茶+抹茶=爽やか』という方程式を考えているのならば、
4口、5口と飲むにつれ、カルピスの将来が、心配になりました。
カルピス、好きなメーカーだったのに…。
「和カフェ」がブームになっているからと、便乗した結果がこれでは…。
「ジャンケンと新車」は後出しのほうが強いといいます。
ドリンクの場合は、この法則は当てはまらないようですね。
開けてはならない箱を開けた途端に、ありとあらゆる災厄が
世界中に飛び出していったという、パンドラの箱。
ただ最後に、一つその箱の片隅に残っていたのが、希望…という話です。
それは「抹茶とカルピス」が、「カルピスパーラー」ブランドでなかったことです。
決して、「カルピス」ではないという魂の叫びが、商品名からも窺えるからです。
「抹茶」と「カルピス」の間に、『と』のひらがな1文字入っていることが、
パンドラの箱に残った希望かも知れません。
名前の通り、これからは、「抹茶」と「カルピス」。
いつか別れるようなことになったとしても…、
それぞれ道を、歩んで欲しいと思います。
合掌。10段階評価で2。