
狭山茶産地仕立
ほうじ茶
(株式会社新井園本店:埼玉県所沢市)
№0064
【 第35回農林水産祭において『天皇杯』を受賞した
新井重雄が製造した茶葉を使用しております。】
この文章だけで、充分に期待できます。
関東地方のお茶の名産地。埼玉の狭山。
狭山茶は、冷涼な丘陵地帯に多く栽培されており、
葉肉が厚く、深い味わいが特徴です。
静岡などの産地では、お茶の葉の栽培・加工・販売について
各専門業者さんが分担して行う商習慣なのに対して、
狭山茶は農家が全工程を行う一貫体制が、
むかしからのスタイルです。
新井園本店さんも、一面の茶畑の中に、
製茶工場とお茶屋が並んでいます。
以前「サンクス」で飲んだ「
山本山」さんの感想を書いた際に、
何人かの方からコメントやトラックバックを頂きました。
えっ?これは、事件です。サンクスでは、同じようなデザインで、
違うお店の「ほうじ茶」が売られている…らしい。
早速、カーナビで近所の「サンクス」を行き先設定。
結局4件ほど回りましたが、買うこと出来ませんでした。
実物の写真だけは、みているだけに…悔しくて、悔しくて。
その晩、はじめてメールを「新井園本店」さん宛に、送信していました。
メール送信:
【 まことに勝手なお尋ねなのですが、
「狭山茶産地仕立 ほうじ茶」を飲んでみたいと思い
問い合わせさせていただきます。
(中略)
貴社のHPによると西武線沿線なら確実に買えるようですが、
私の住む地域にて買える店舗などがありましたら
ぜひとも教えていただきたいと思います。
(中略)
最後に、実家が羽村市にありますので、貴社の茶葉については
知っておりましたが、ボトルドリンクについては、
教えていただくまで、知りませんでした。
勉強不足なブログですが、笑って覗いていただければ幸いです。
http://dailydrink.exblog.jp/659904/( 7月14日 ) 】
(…途中の経過は省略…)
メール受信:
【 先日はメールを頂きありがとうございました。ご質問の件ですが、
現在西武沿線で販売しておりますのは、緑茶のペットボトルです。
また、限定品のほうじ茶ペットボトルのエピソードについては、
コンビニのサンクスとの共同企画で生まれました。
仕上げの火入れにこだわり、じっくりと時間をかけ、強めにしました。
キャップを大型にし、しっかり香りが楽しめるようにしました。
価格は税込160円でした。
また、ほうじ茶のペットボトルは製造元の出荷は全て終了しましたが、
商品は流通しており、サンクスのどちらの店舗に在庫があるか、
弊社では把握できませんが、一部のサンクスでは販売されております。
もしお見かけされることがありましたら、どうぞよろしくお願い致します。
商品見本として、本日ほうじ茶ペットボトル1本を送らせて頂きました。
どうぞお味見下さいませ。
今後とも新井園本店をよろしくお願い致します。 営業部 新井 】
(一部省略)
届いたダンボール箱を開けると、幾重にも緩衝材で、
ボトルが梱包されています。この作業をみているだけでも、
普段からの製品造りや、畑での茶葉に対する細かい扱いぶりが、
容易に想像されてきます。とても丁寧な仕事です。
大き目の開口ボトルは、やはりエピソードのとおり飲みやすく、
フタを開けたときに、焙じた香りがより強く感じられます。
こちらも渋みが少なくて飲みやすいですが、
「山本山」さんよりも、口に含んだ際に、ザラザラした感じが強いです。
多分タンニン由来の成分だと思いますが、嫌な味ではありません。
それでいて、決して味が濃すぎるわけでもなく、飲みやすいです。
パッケージには「木曾街道六拾九次(渓斎英泉と歌川広重の合作)」の
3枚目『木曾街道・蕨之駅 戸田川渡場』が描かれています。
版画に描かれている、戸田川の渡し場は、現在の国道17号線の
戸田橋より約100mほど下流にあったといわれています。
前回の感想で、もっと「ロゴを前面に押し出すほうがいい」と思うことや
「色使いがちょっとシンプルすぎる」と書きました。
単独の商品なら今でもおなじ評価になりますが、
実際に2本並べてみると、少し違った感想になります。
シリーズ展開するドリンクならば、またこれもよいかなと…。
ある意味、外国の方なら、浮世絵コレクションもできます!
(しているのは多分、私だけだと思います)
それと前回、【 正面から「緑茶」で勝負してほしかった 】と書きましたが、
今回は「ほうじ茶」で、正々堂々と勝負していたわけですね。
この点は改めて、訂正させていただきます。
大切な商品サンプルを贈っていただきました営業部の新井様、
お名前から拝察いたしますと、ご家族の方と思われますが、
新井重雄さまにも、どうぞよろしくお伝え下さい。
略儀ながら書中をもちまして、一言御礼を申し上げます。
乱筆、乱文にて失礼いたします。
これからも、お茶の伝統が守られることを願います。
私は、お茶を飲みつづけることしか、お役に立てませんが…。
10段階評価で9です。
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( 生産者紹介 )
新井重雄:58歳(1946年生まれ)、埼玉県所沢に生まれる。
狭山の地に創業以来、「最良の原材料を用い真心を込めてお造りする」という
先代のこころを、昭和55年に三代目として受け継ぐ。
中学生の時にはお茶の道を志し、高校卒業後は静岡にて修行。
地元狭山に戻り、伝統的な、栽培・加工・製造一貫体制を守りつつ、
百貨店やペットボトルの販売などの事業展開を図る。
平成8年には、農林水産祭にて狭山茶生産者としては初の天皇杯受賞。